opemama日記

29歳、元手術室(オペ室)看護師。多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)のため不妊治療を経て2人の子どもを妊娠・出産。2人目妊娠中に甲状腺癌が発覚し、産後に甲状腺片葉切除+リンパ節郭清を行いました。今は夫や0歳の息子、2歳の娘と戯れる日々を楽しく過ごしています。

甲状腺がん(悪性腫瘍)手術の合併症は?実際の入院経過と現れた症状

こんにちは、オペママです。

この度無事に出産し、その約1か月半後、甲状腺癌の手術を受けてきました!腫瘍が甲状腺の一番外側にできていたこともあり、今回は甲状腺の半分だけの切除+リンパ節郭清でした。

実際にオペ室で働いていた時にはしょっちゅう見ていた手術ですが、実際に自分が受けるとなるとやっぱり少しドキドキしますね。

そんな甲状腺悪性腫瘍手術を受けるにあたり、入院や術後の状態をまとめようと思います。

 


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1日目 入院

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14:00 入院。

 

この日は一通り入院中の生活や手術の大まかな流れなどの説明を聞くぐらいでした。術後しばらく頭を洗えないので入念にシャワーを浴びる。

 

 

2日目 手術

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9:00 入室

13:00 退室 

 

全身麻酔の影響

全身麻酔の影響で眠ったまま帰ってきたようです。そしてその後もしばらく眠り続け、結局しっかり目を覚ましたのは15:00頃だったそうです。これは…ちょっと鎮静かけすぎじゃい。普通はもう少し早くに目覚めてもよいと思うのですが、正直覚醒時の記憶はほとんどありません。

通常全身麻酔をかけると自分で呼吸ができなくなるため喉に呼吸を助けるための管を入れます(気管挿管)が、退室前にはきちんと自分で呼吸できていることを確認し、抜いて病室に戻ります(抜管)。

唯一覚えているのは抜管されたときになんかちょっとすっきりしたのと、その後も「オペママさーん!オペママさーん!眠たいねー、起きてー手術終わったよー」という麻酔科の先生の声です。でも起きられずウトウトしていると、遠くの方から看護師さんの「先生、次の(患者さん)入室15分後で!」という声が聞こえてきたことくらいです。最後の看護師さんの言葉が耳に残ってるのは、もはやただの職業病です。

 

傷口はがっちりテープで固定されており、血抜きの管(J-VACドレーン)点滴も入っていました。点滴はソルデム3Aアドナトランサミン。ソルデム3Aはいわばポカリとかのような脱水予防の電解質入りの輸液です。アドナとトランサミンは止血剤。

また、おそらく挿管によるものと思われる喉の痛みがあり、唾を飲み込むととりあえず痛かったです。

 

18:00 歩行開始!トイレ&着替え、飲水も。

でも手術当日はまるまる絶食です。その後翌日お昼までにソルデム3Aを3本と、創部感染予防のため抗生剤を1本点滴。

 

疼痛

飲水が開始できたため、痛みに対して頓服で痛み止めが飲めるようになりました。今回処方されたのはロキソプロフェン錠です(このロキソプロフェンは飲むと胃が荒れやすくなるので、多くの場合一緒に胃薬も処方されます)。術後もそんなに激痛ではありませんが、やっぱり多少の痛みはあったので、早速内服しました。

 

手足・顔面のしびれ

またこのころから指先のしびれあり。その後歩行時足のしびれや横になってから口周りのしびれが出現。

甲状腺を半分切除するにあたり、甲状腺の裏側についている「副甲状腺」というのも操作したようなのですが、この副甲状腺は血中カルシウムの濃度を調整する役割があります。そのため甲状腺半葉切除後は一時的に血中カルシウム濃度が下がることで、このように手足や口周りにしびれが出現することがあるようです。でも半葉切除では次第に反対側の副甲状腺が働きを補ってくれるため、多くは一時的な症状であり、ずーっとカルシウムの値が下がったままということは極めて稀なようです。

→これに対し血中カルシウム濃度を補正する点滴(カルチコール)を開始。足と口周りのしびれが緩和。手先のしびれは残る。

 

3日目

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朝採血。やっぱり血中Ca濃度が下がっているとのことでした。若干の指先のしびれは残っているものの、点滴でずいぶん改善したようです。でも一応カルシウムを補うために昼から乳酸カルシウム(粉末)内服開始

そして今日から下半身のみシャワーOK!そして食事も♪

まず朝ご飯はおかゆとソフト食から開始し、お昼からは通常食が出ました。朝はまだ喉の痛みもあり食欲がありませんでしたが、昼からはばっちり完食。徐々に喉の痛みも落ち着いていきました。

食べられるようになったので点滴はとりあえず終了しましたが、またしびれが出現してきたときにすぐ点滴からCa製剤(カルチコール)を入れられるように点滴ラインは残したままでした。ドレーンはそのまま留置。

 

4日目

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朝採血。Ca濃度はだいぶ落ち着いたようですが、乳酸カルシウムは内服継続。(5日分処方)

ドレーン廃液量20ml程度あり、血性のためまだ抜けず。

 

肩・首の凝り

創部のつっぱり感やドレーン留置のためうまく首が動かせず、ほんともう首や肩が激凝り。湿布処方される。これが気持ちいい。

 

★授乳開始★

そしてこの日からついに授乳OKの許可が出ました!やったぁ!これまでは一応全身麻酔の薬剤による影響が出るかも?とのことで授乳ストップの指示が出ていましたが、麻酔から48時間たってるし、いいでしょう~ということで、早速午後の面会から授乳。やっぱり授乳しているときは幸せな時間です。

一応全身麻酔で使用する薬剤は使用してから2時間ほどで肝臓で代謝されて体内からはなくなってしまうようですが、母乳への移行や赤ちゃんへの影響などが確立されていないため、念のために48時間あけてから、との指示のようでした。

 

5日目

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ドレーン抜去

ドレーン廃液量も落ち着き、透明になってきたためドレーン抜去!やったー!

創部が濡れないように気を付けながらのシャワーもOK!久々の洗髪でスッキリしました。

しびれが出現した時にすぐにカルシウム製剤を投与できるようにとっておかれた点滴ラインも抜けて、一気に身が軽くなりました。

 

嗄声

だんだんと喉の痛みはなくなってきたけど、今度は声がれ(嗄声)が少し気になるようになってきました。確かに術後から声は出にくいな~とは思っていたけど、これが手術によるものなのか挿管によるものなのかはわかりませんでした…が。鼻からの内視鏡で声帯の動きを確認してもらったところ、やっぱり患側の声帯の動きが少し鈍いとのことでした。これは手術中、甲状腺の近くを通っている「反回神経」という声帯を動かす神経を操作したことによります。今回の手術では少し広い範囲のリンパ節郭清を行ったため、反回神経の長い部分を露出することになり、その結果嗄声として合併症が現れたようでした。今回オペママは片側の手術だったため、この反回神経麻痺の症状として嗄声が現れましたが、甲状腺全摘出術などにより両側の反回神経麻痺がおこった場合、声が声帯が全く動かなくなって声が出せない・呼吸困難などといった症状が出ることもあるようです。

 

6日目 退院

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退院

 


  

こんな感じで、全6日間の入院でした。退院する時には創部や喉の痛みは頓服を飲まなくてもそんなに痛くない程度に落ち着き、しびれもなく退院できました。

また退院時看護師さんに「一応今年いっぱいくらいは首元のUVケアはやったほうがいいよ!」と言われました。紫外線によって創部の色素沈着が起こり、傷が目立ちやすくなってしまうことがあるためです。そんなわけで、今年いっぱいくらいは外出時にスカーフを付けてお出かけしようと思います。

何はともあれ、とにかく子どもたちと夫のいる家に戻れたのがとてもうれしかったです。私が入院している間、夫は本当によく子どもたちの面倒を見てくれたようで、感謝でいっぱいです。これからしばらくは通院して経過を見ていくようですが、家族のためにも、これからは健康でいたいものです。